故郷インドのコルカタを離れ、現在はニューヨークを拠点に活動するリナ・バネルジーは、ポストコロニアル的ディアスポラの代表とも言えるアーティストです。バネルジーが作る作品は、自身の出自を反映するかのように多面的であるとともに、繊細かつ力強く、西洋と東洋の境界を溶解させうる力を持っています。また、彫刻においても絵画においても、コラージュの技法を用いて異なる世界をひとつのフレームに共存させることで、多様なものが強く絡み合う都市の様子を的確に表現しています。彫刻には様々な素材が用いられていますが、バネルジーはストリートマーケットで容易に見つけられそうなそれらを、どこから来たものなのか考えながら選び取ります。そうして選ばれた羽根、テキスタイル、樹脂製の角、ビーズ、傘等は、人類学や民族誌学、神話、そしてインドのディアスポラなどを示唆します。バネルジーは、まずレディメイドである素材を解体し、それらをハンドメイドによって再構築することで、都市、ポストコロニアリズム、ディアスポラといった自身の属性の優れたメタファーを作り出すのです。
[リナ・バネルジー]
1963年インド生まれ、ニューヨーク在住。イェール大学芸術学部絵画科修士課程を修了。同大学にて数々の名誉ある賞を受賞。近年の主な個展に、フリスト美術館(ナッシュビル、2021年)、UCLAファウラー美術館(ロサンゼルス、2020年)、サンノゼ美術館(サンノゼ、2019年)、ペンシルバニア美術アカデミー(フィラデルフィア、2018-19年)など。主な国際展に、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア、2017年、2013年)、釜山ビエンナーレ(韓国、2016年)、MoMA PS1「グレーター・ニューヨーク」(アメリカ、2015年、2017年)、第7回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(オーストラリア、2012年)、ヨコハマトリエンナーレ(日本、2011年)、ホイットニー・ビエンナーレ(アメリカ、2000年)など。主な収蔵先に、ポンピドゥー・センター(パリ)、ルイ・ヴィトン現代美術財団(パリ)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)など。
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Vivid Strata: New Representations of Asia
Firoz Mahmud, Rina Banerjee, Takao Minami, and Tomoko Kashiki 2013年6月21日 - 7月21日 SingaporeThis summer, Ota Fine Arts is delighted to present a group exhibition featuring four contemporary artists from Asia all ...Read more -
アジア散歩
リナ・バネルジー、ホー・シンタン、イ・スギョン、小池真奈美、猪瀬直哉、マイ・チュンテュー、見附正康 2012年7月24日 - 8月31日 Tokyoオオタファインアーツでは、7月24日より夏のコレクション展「アジア散歩」を開催致します。 近年のアジア諸国の台頭は政治や経済面のみならず、文化面の枠組みの再考をアジアに住むわれわれ自身にも迫ります。そうした再考が求められるのは、たとえば近隣...Read more
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リナ・バネルジー 「Rina Banerjee: Make Me a Summary of the World」サンホセ美術館、カリフォルニア
2019年3月26日リナ・バネルジーは2019年5月16日から10月6日までサンホセ美術館で開催される「 Rina Banerjee: Make Me a Summary of the World」に参加いたします。 こ...Read more -
「WEST BUND ART & DESIGN 2017」 11月9日(木)-12日(日) ブース:A1
2017年11月8日オオタファインアーツは11月9日から12日まで上海で行われる「WEST BUND ART & DESIGN 2017」に参加いたします。弊廊はブースナンバーA1にて草間彌生、樫木知子、リナ・バ...Read more -
「ART TAIPEI 2015」 出展 10月30日(金)-11月2日(月) ブース:D26
2015年10月6日オオタファインアーツは、2015年10月30日から11月2日まで台北で行われる「ART TAIPEI 2015」に参加いたします。 出展作家:草間彌生、半田真規、久門剛史、イ・スギョン、リナ・バネルジ...Read more -
'SINGAPORE ART FAIR (ME.NA.SA)' 27 - 30 November
2014年11月15日We will participate in SINGAPORE ART FAIR (ME.NA.SA) from 27 November to 30 November 2014. Booth C02...Read more