草間彌生 オイルペインティング
草間彌生が20年ぶりに油彩画を用いて描いた。
ニューヨークより帰国後の1970年代半ばに精神的な障害のため入院生活を余儀なくされた草間は、制作の場が病室という制限され空間であったため、強い匂いを放つ油彩画を断念、以降アクリル絵の具による制作を今日まで続けてきました。
転機が訪れたのは2年前。ニューヨークのポーラクーパ-、ロバートミラー両ギャラリーでの個展が全米批評家連盟よりその年の最優秀展覧会賞に選ばれ、また日本人美術家初のアメリカ主要美術館の巡回展覧会が現実のもとなるにつれニューヨークアートシーンでの復活に対して強い期待と精神の高揚を見せました。そんななか昨年夏頃より自発的に長らく用いることがなかった油絵の具を用いて60年代の代表的シリーズ「インフィニティネット」を復活させました。作品点数は40点。歴史的な作品となった過去の同シリーズに比べて明るくカラフルな色彩と魅惑的なテクスチャーが加わりました。本展では新インフィニティネットシリーズの1番から40番めでの全作品を展示いたします。