トゥー・レイト・トゥ・ターン・バック・ナウ: マリア・ファーラ
マリア・ファーラは、1988年にフィリピンでイギリス人の父親とフィリピン人の母親とのあいだに生まれました。幼少期を日本の下関市で過ごし、15歳の時に移住したロンドンで制作活動を行っています。ファーラが描くのは、日常でふと目にした場面や記憶の断片から構築される新たな情景です。通りのパン屋を覗く女性、窓越しの庭、鏡台に散らばる化粧品。切り取られた一瞬は具体的でありながら、作品にはとらえどころのない浮遊感も漂います。今回発表される新作では、画面を絵具で埋めることで支持体であるリネンの存在感が消え、儚げであった絵画世界は重厚な原色が支配する濃密な景色へと変貌します。アジアでの初個展となる今展タイトル「Too late to turn back now(振り返るにはもう遅い)」は、まさに振り返ることなく新たな世界に飛び込もうというファーラの決意表明と言えるでしょう。
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Maria FarrarFruit Salad, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarBagels, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarCrane, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarRobin II , 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarBluebells, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarCrane II, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarWriter , 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarHot Cross Buns , 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarUbe-macapuno cake, 2019Oil on linen180 x 130 cm
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Maria FarrarStroopwafels, 2019Oil on linen180 x 130 cm